市販されているシャンプーは、化学合成されたものばかりですね。
果たして、化学物質を一切入れず、すべて自然の成分でシャンプーを作るということはできるのでしょうか。
天然成分だけのシャンプーは作れるの? その②です。
自然派に支持されるせっけんシャンプーの使い心地は?
もうひとつの問題に「使いここち」があります。
自然派の方に支持されている石けんシャンプーが地肌にも環境にも良い、と分かっていても、使う人がなかなか増えない理由には使い心地の問題があるのではないでしょうか。
今まで合成界面活性や石油系合成成分で作られた合成シャンプーを長く使用してきた人ほど、石けんシャンプーの使い始めはギシギシし、白い粉が出たりします。
また、洗い上がりの髪がもったりしたり、ベタベタするケースもあり、結局合成シャンプーに戻ってしまう方もいらっしゃいます。
ずっと使い続けることで、気にならないくらいの使い心地になるのですが、なかなか我慢と理解が無いのが多くの消費者でもあります。
シャンプーの場合は、使い心地や洗い上がりの髪の状態も気になるところなのです。
結論をいえば、自然の成分だけでシャンプーを作ることは可能です。
自然の成分だけでシャンプーを作るには、天然の界面活性剤を使用することになります。
植物の中には、昔から日本で洗髪用に使われていた界面活性剤の成分を持つものもあります。
他に、髪の毛や頭皮に良い有効成分を持つ植物のエキスを入れることになるのですが、自然の成分にこだわるのでしたら、そのエキスを抽出する溶剤も石油系のものではないもので抽出されたものを探さなければなりません。
また、大きな問題に「防腐」ということがあります。
天然成分と水分だけですと、やはり腐りやすくなりますので、防腐・抗菌作用のある天然で安全なものを加えなければなりません。
例えば、ローズマリーエキス、グレープフルーツ種子エキス、クマザサエキス、ワサビエキスなどです。
これらのエキスの抽出にはやはり「石油系溶剤ではないもの」でなければなりません。
気合の入った、志の高いメーカーでしか作れない!?
このような、天然の素材を探し出すだけでもかなりの月日がかかります。
石油系に比べれば格段にお金のかかる素材を探し、抽出溶剤にまでこだわるとなると、普通のメーカーは手を出しません。手間とコストが掛かり過ぎるからです。
また、天然の防腐・抗菌効果のある植物を配合したからと言って、石油系合成シャンプーのように保存が効きません。在庫廃棄のリスクも伴います。
そうなると、そこまでして消費者のためを考えて天然のシャンプーを作るなどとは、かなり気合の入った志の高いメーカーでしか出来ないかもしれません。