コンディショナー不要のアミノ酸系シャンプーのなぜ?
アミノ酸系せっけんや、アミノ酸系シャンプーというと、合成せっけんや合成シャンプーの中でも、優しいというイメージがあります。コンディショナーも不要となると、なおさら良さそうな印象を持ちますね。
しかし、そもそも「アミノ酸系」の「アミ」というのは、もとが窒素化合物である「アンモニア」という意味で「窒素関連」という意味です。窒素を含む合成界面活性剤を使用したシャンプーをアミノ酸系シャンプーといいます。
「アミノ酸系」とい言葉がついても、合成界面活性剤であることには変わりありません。
アミノ酸系シャンプーの成分とは
アミノ酸系のシャンプーは一般にマイルドで洗浄力が弱いと言われています。その為、いくつかの合成界面活性剤を組み合わせたりして、洗浄力を強化しているケースもあります。
<アミノ酸系シャンプーの成分の例>
ココイルグルタミン酸TEA(トリエタノールアミン)
ラウロイルメチルアラニンNa(ナトリウム)
コカミドDEA(ジエタノールアミン)
ココイルメチルアラニンNa(ナトリウム)
ラウラミドプロピルベタイン
ラウリル硫酸TEA(トリエタノールアミン)
脂肪酸アルカノールアミド酸エステル塩
アミノ酸系シャンプーの洗い上がりが良いわけ
毛髪は皮膚の表皮と同じく、主成分はケラチンでできています。皮膚が3%なのに対し、髪の毛の場合ケラチンの量は16~18%です。ケラチンは、繊維状のタンパク質で、10種類のアミノ酸の結合で出来ています。では、どうして、コンディショナーやトリートメントを使わなくても、サラサラな髪の毛になるのでしょう?
まずは、アミノ酸系シャンプーは髪と同じ弱酸性だからということがあります。キューティクルが開きにくいので、キシキシしにくい、という点があるようです。また、アミノ酸系シャンプーによく含まれるグルタミン酸はやアラニンは、ケラチンに含まれるアミノ酸なので髪に吸着されやすく、補修効果があると言われています。
ただ、合成界面活性剤が髪に吸着している状態が良いとは思えません。洗い上がりの状態は良いかもしれませんが、継続して使用していった先の状態が気になります。
また、髪や皮膚に含まれるアミノ酸と成分名は同じでも、人間の身体で食べ物から生成されたアミノ酸と、工場で合成されたアミノ酸は別物です。洗い流しても頭皮や毛髪に残留することは身体にとってどうなのか大いに疑問の残るところです。